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【羽根コラム】利根沼田の奇跡〜原石を宝石に変える〜

更新日:2月13日



昨日は、今年初めてのにっぽんの宝物、地域大会が群馬県利根沼田で開催された。


昨年度、初出場ながら世界大会まで輩出した地域の2年目ということで、どんな事業者が選ばれるかは、僕も大いに楽しみであった。


グランプリは、廃棄物となったタイル細工で町づくりを変えてしまうという事業者さん、そしてぶどう作りやそば屋を経営しながら、素晴らしく美味しいぶどうの燻製を作ったおんとし75才の事業者さんが選ばれた。


どちらも新しい領域に切り込んでていて審査員評価はとても高かった。


宝物グランプリでは、既存のものをただ持ってくるだけでは選ばれない。


磨きがあまいものはどうしても評価が下がってしまう。 


そのために宝物ではセミナーを行なっている。


セミナーにきちんと出ている人は、確実に商品の修正向上を行っている。


今回のグランプリ、準グランプリ受賞者は、ほぼ毎回のようにセミナーに参加してくださっていた。


どんなに優れた商品にも改善の余地がある。


しかし、地方ににいる事業者は、自身の商品の修正向上を行なっていないことが多い。

これは勿体無い。 


地方の方が都会よりも良い素材がある。新鮮な野菜、フルーツ、そして古き良き文化も豊富に残っている。


ただそれをそのまま売ろうとしてもうまく売れない。


原石は石だ。磨かなければ価値はない。


宝物のようなコミュニティを作り、多様な人の知恵を相互活用しながら作った方が商品開発は何倍もスピードアップする。


修正向上をいとわないこと、それが商品開発の根本になければならない。


グランプリだけの話ではない。ビジネスとはそういうものなのだ。


しかし、修正向上はなかなかしんどい。1人でやるにはモチベーションがわかない。


だから宝物では、これを地域のみんなで「楽しく」、挑戦していただけるよう、セミナーの時からコラボを推奨し、かつ、互いに切磋琢磨し合うカルチャーを醸成している。


グランプリはただ優劣を競い合うための場ではない。グランプリという締め切りがなければ多くの人は本気にならない。その締切を通して、現時点でできることを示し、現市電で足りないものを明らかにする場なのだ。


この場を活用しさえすれば必ず商品をよりよくすることができる。結果に一喜一憂するのではなく、結果がよ来ても悪くてもそれを受け入れ精進していけば、確実に前に進むことができる。


今回、準グランプリをとった兵頭さん。昨年、若手がグランプリを取るところを見て、感激して来年は自分も出ると心に決めたのだそうだ。


今回作ったのは、野菜やフルーツなど地域のいろんな「スター(人)」をコラボさせたソース。


短期間でよくここまで作り上げた。しかし、まだ全国大会で戦うという意味においては完成度は低い。


グランプリ発表の時、兵藤さんは目をつぶってお祈りをしていた。結果は、準グランプリ。


自分が選べれなかったこと、とても悔しそうであった。


しかし、この悔しさが大切なのだ。悔しいからこそ足りないものを探そうとする。


ここで満足してしまえば、決して上を目指すことはない。


グランプリのすぐ後に親睦会を行うのだが、そこではジャパングランプリまでにどう修正向上するかの話をした。


審査員は皆、そうしたフィードバックを事業者に与えてくれる。今回審査をれたMariko Maedaさん、菊池 昌枝さん、Masa Fukataさん、そして共愛学園前橋国際大学の皆さんに露から感謝したい。的確かつ素晴らしい審査&フィードバックった。心から感謝したい。


全国の自治体関係者に声を大にして言いたい。


下手なコンサルを呼ぶより、こうした「相互成長コミュニティ」を地域に作ることをお勧めする。


各地域には原石がたくさんある。


磨けば、輝き出す原石を育てないのは勿体無い。


どうでもいいとこらにお金など使わないで、こうした「人を育てる」ところにお金を使うべきだ。


最後の動画を見てほしい。このプロジェクトのために半年間、市役所などの公的機関と並走してくれた地元、沼田のJCメンバーによる胴上げだ。


体の大きな土屋さんと平田さんが今年の利根沼田の宝物の担当だった。


胴上げの後の涙が美しい。


よくここまでやり遂げたと思う。人を集めるために、こうした民間のボランティアが一生懸命、地域のために尽くすのだ。


イベント冒頭には5市町村の首長が勢揃い。沼田市長はわざわざ結果発表を見に会場に戻ってきてくれた。


みんなで利根沼田の宝物グランプリを作り上げている。


地域創生のモデルのような動きが利根沼田に起き始めている。


これは、宝物プロジェクトが素晴らしいというよりも、利根沼田に元々あった「人と人とのつながり」が宝物プロジェクトや、先行していた風の谷プロジェクトによって開花しようとしているというのが正しいだろう。


利根沼田のの宝物は、2年目にして明らかに次のステップに向けて、走り出したと言える。


来年、再来年が本当に楽しみだ。


▼群馬利根沼田の宝物 2023-2024 セミナー&グランプリ


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