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●ジャパングランプリレポートNo.10最終回〜袈裟丸さんが日本一に輝いた理由〜





さて、ここまで書いてきたジャパングランプリのふり返りレポートも今回で最終回です。

今回は、グランドグランプリを取った袈裟丸さんとそこから見える宝物グランプリの意義について書いてみたいと思います。

今回、日本一に輝いた佐賀県の袈裟丸さん、数年前からその噂を聞いていました。

人生をかけて海を取り戻そうとしており、すごい人なのだと・・・。

彼をなんとしてもセミナーに連れてきたいと言ったのは、昨年、日本一に輝いた佐賀県のトマト農家、吉田さんでした。

今年度のセミナーで初めてお会いしました。朴訥としたお人柄で飾り気のない、誠実な海の男でした。

しかし、正直、最初は何を言ってるのかよくわからなかった・笑。

やってきたこと、やっていること、やりたいと思っていることが言葉としてまとまっていなかったのです。

これではせっかくのものも伝わってきません。

事業者訪問をし、現場見せて頂き、少しずつ、その全貌が明らかになっていきました。

全国には本当にすごい事業者さんがいっぱいいらっしゃいます。

ただ、どんなにすごくてもそれが伝わる形になっていなければ、「なんかすごい」で終わってしまいます。いや、なんかすごいとさえも思ってもらえない人もいっぱいいます。なんか変わった人がいるという程度です。

そこから袈裟丸さんもセミナーに出始め、自分が伝えたいことが何であるのかを見直し、少しずつ、その輪郭、全貌が伝えられるようになっていきました。

そして佐賀大会。

見事、グランプリを獲得しました。

しかし、表彰状を受け取ったその直後に、袈裟丸さんの前で、「今日のままでは全国大会では勝てませんよ」と厳しい事を言いました。

まあほとんどの人にそう言っています。なぜなら実際に、そのままでは勝てないからです。

そこからどこまで高められるかを問われるのがジャパングランプリだからです。

その時、食べたウニは確かに美味しかった。しかし料理がいまいちでした。いや、美味しいんです。でもありえないほど美味しくはない。

ジャパングランプリでは、ありえないほどおいしくないと勝てないんです。

みんなしのぎを削ってここまで這い上がってきます。多少の努力では勝てないのです。

その場で、昨年のグランドグランプリを受賞した吉田さん、そして3年前にグランドグランプリをとった海男さんがいました。

みんなでチームを作って、オール佐賀でぶつからなければ勝てないですよ、と伝えました。

そこからスーパーチームが作られていきます。

佐賀から勝ち上がっていく事業者のために、皆で切磋琢磨が始まったのです。袈裟丸さんの調理も、地元のミシュランシェフが手を貸すことになりました。

まさにオール唐津、オール佐賀で立向っていったのです。

最後のオンラインのフィードバック会に袈裟丸さんは現れませんでした。それでは勝てないと思ったのですが、まあ仕方がない、来ないのだから僕もサポートのしようがない。すると吉田さんが動きました。自分が出るわけでもないのに、すぐに袈裟丸さんに連絡をし、最後のフィードバック会に引っ張り出してきました。

そこでの修正で、プレゼンも大きく進化しました。これなら勝てるかもという内容になったのです。その時、「セコンド」に入った吉田さんは、何度も、このページも直しましょう、これもわかりにくいと修正、向上に努めました。

そして本番を迎えます。地元のミシュランシェフがどんな魔法をかけたのか?

見事でした。おいしい!これはうまい。佐賀大会の何倍も洗練された調理品がそこにありました。

袈裟丸さんの人生をかけてきたもの、セミナー、グランプリで磨き上げた自己PR、そして周りを固めたセコンド、そしてミシュランシェフ。

結果、最後に同票からの紙一重のグランドグランプリでした。

解説)グランドグランプリでは、14名の審査員が3票をもち、全発表者(11名)に投票。袈裟丸さんは群馬県の宮田さんと同票となり、公式ルールで、プロデューサーの僕がその場で投票し、グランドグランプリとなった。

ここまでやって初めてグランドグランプリを手に入るることができるのです。

以前はそうでもなかったのですが、いまでは単体で勝つことはほぼ不可能です。

その地域の総力を上げて初めて勝つことができるレベルになってきました。

にっぽんの宝物グランプリの意義はなにかと問われれば、間違いなく、この「コミュニティによる進化力」だと言えると思います。

セミナーから始まる、「講師からの学び(=インプット)」「商品提示と自己PR(=アウトプット)」「全参加者からの感想、アドバイス(=フィードバック)」。毎回のセミナーでこれを繰り返します。

地域大会の結果を持って、全国大会に進む事業者と共に地域は一体化します。

その地域に住む人は、当然、その地域のことが好きです。その力を一つにすることができれば、各事業者は、何倍にも成長することができます。

宝物プロジェクトは、早くからその可能性に気づいていました。

甲子園、オリンピック、ワールドカップが盛り上がるのと同じ原動力で、短期間で、その地域の商品開発、販売支援に繋げていくことができるのです。

そしてさらに、全国大会に進むことで、同じような志を持ったレベルの高い事業者に会うことができます。そこで戦うことで自分に足りないものを感じ取り、更なる成長につながっていくのでます。最近では、県越えのコラボも続々と起きています。

僕らはこの「地域愛」の可能性を見つけ、この力を活用したことによって、世界的にもまれな、オールジャパンの商品開発、販売支援の仕組みを作り上げたのです。

さあ、次は世界大会です。

世界大会までに、今回、部門グランプリをとった事業者さん達は、進化を遂げるに違いありません。

袈裟丸さんに届かなかった事業者さんたちが、あり得ない進化を遂げ、世界に飛び立っていくのが、今から楽しみでなりません。

袈裟丸さん、各部門グランプリの皆さん、おめでとうございます。

しかし、今のままでは勝てません。

是非とも、夏までに、あり得ない進化を遂げられますように。

(終わり)

▼袈裟丸さんの感動のグランドグランプリ受賞シーン

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