ピーマンしょう油 製作秘話
STORY
コラボグランプリで大好評を博し、グランプリを受賞したピーマンしょう油。
ピーマンしょう油が生まれた裏側には、3人の事業者さんたちの奇跡のような出会いがありました。
にっぽんの宝物・事業者ファンクラブ 近藤秀宣

享保2年創業 地元に愛されてきた生揚醤油
享保2年創業の山口県下関にある大津屋さん。
間もなく創業300年という、山口県でも有数の老舗です。
「300年も続いてきた、そんな地元の方との繋がりをもっと根付かせていきたい。」
そう語る大津屋の林さん。
地元への想いを大切にし、地元山口を発信したいという思いから、
大津屋さんの数ある醤油から、【生揚醤油】を選んだとのことです。
生揚醤油とは、諸味をしぼったままの醤油です。
これをろ過をしたら生(なま)醤油になり、火を入れたら一般的な醤油となります。
しぼったままのこの生揚醤油には、下関で長年育ってきた酵母がしっかり生きているんですね。

こだわりをもった農業従事者の協力
「農業を極めるため、たゆまぬ努力を続けています。」
山口県で畜産・水稲、野菜作りをされているおうち里山の玉野さん。
農業を極めるべく、日々努力されている玉野さんが ピーマンを提供して下さっています。
”おうち”とは山口県にある”阿内”地区のことを指しています。
この地で先代が築いた農業をお継ぎになり、
野菜やお米の栽培は、牛のたい肥を約50年間すき込んで作られたものだそうです。
そんな豊かな土地で農業を極める努力をされているなんて。。
こんな生産者さんの目が、この商品開発に入っているというのはとても珍しいことなんですよ。

丁寧に一つずつパズルのピースをはめていくような加工
ご自身でも商品開発をされている工房ひまわりの岡本さんが、 長年の経験を活かし、この商品の加工を担当しています。
ピーマンと醤油を合わせた調味料を作ろうと決めた際、
素材の魅力を最大限活かすために、 その他の材料を一つ一つ試し、時代に合った味へと調整していったそうです。
まるでパズルのピースのようですね。

3人の出会い
林さんと岡本さんは2年ほどのお付き合い。
当初、一緒に商品開発をするとは思っていなかったとのことです。
林さんが岡本さんの工房を見学に行った際に、 ピーマンしょう油の構想ができたとのことです。
そこへ、農作物へ熱い思いをもった玉野さんが加わり、 本格的に商品開発が行われました。
まったく新しい調味料の誕生
「例えば日本伝統の漬物も、減塩のものが最近は多いように、その時代にあったものを作らないといけないと思った」
大津屋さん伝統の醤油というパズルのピースと、生産者さんが厳選したピーマンという異色のピース同士を、「麹」によって結びつけました。
麹を使うことで発酵が促され、味に変化が生まれていきます。
また、この変化がいいように働いているんです。
ご飯はもちろんのこと、やきそばやパスタ、お肉や魚など、付けるものによって引き出す味が変わるんですよ。
何に付けても、その付けたものの新たな美味しさを引き出す…好奇心旺盛な現代人にぴったりな新しい調味料ですね。

グランプリ獲得、そして東京へ
東京から駆けつけた大企業のトップや下関副市長などが審査員として参加した、
下関で行われたコラボレーション商品の審査会にて、
「ただのソースでも醤油でもない、新しい調味料の一つですね!本当に素晴らしい」
と審査員から絶賛を受け、グランプリを獲得。
そして、スーパーマーケットトレードショーという、 全国各地から新しい魅力的な商品が集まり、
バイヤーたちが商談にやってくるイベントにて、 舌も目も肥えた方々に大盛況だったそうです。
近藤
